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2週間卒論に関することをやらなかった、そんなはずはと思うが事実である。怖い!

真杉秀樹の本から「『冥途』と『夢十夜』:そのテクスト分析」を読んだ。以前は使用語彙や物語展開の共通点を指摘するにとどまり説得力に欠ける研究だと思って閑却していたがとんでもない。「百閒においてこの「昔の事」は、話者自身の過去、未生以前に限定されるものではなく、その領野には話者にまつわる血縁、更にそれ以上に広い見知らぬ他者をも抱合した気味あいが濃厚である」この辺りなど、主観的ではあるがすごく重要な指摘であると思う。示唆されるものの明示されない「私」の過去についてその正体を暴こうとすること、例えば百閒の年譜に何らかの具体的事件を見出そうとすることにあまり意味はない。去年ためた先行研究を読みなおして、必要とみられる部分をいちいち要約したほうがいい。面倒くさい。

院試のことも記録する。今日は音韻史をちょっとだけやった。口蓋化とか開合とか連声とか、聞いたことあるけど説明はできない単語をいちいち調べなくてはいけなくて面倒くさい。面倒くさいことが多すぎる。勉強好きじゃない。本だけ読んで感心して即座に忘れたい。大学院もきっと向いてない。色々思う所はあるが現状については進捗の生み方をまるきり忘れて面白いところに到達するイメージが湧かないといった方が正確かもしれない。院に行った方が当分都合がいいので多分今は勉強した方がいい。おりゃおりゃ!